1-4-1 テクニカル分析の目的

12月 4, 2023

テクニカル分析する目的

テクニカル分析とは?

FXで利益を出すためには、テクニカル分析が必須です。
テクニカル分析とは、過去のチャート(値動き)から相場の傾向(トレンド)を把握し、未来の値動きを予測することです。
相場の傾向を把握した範囲内でのみトレードすることで、勘や運に頼らず、客観的にトレードできるようになります。

とはいえ、相場は基本的に時間軸方向、レート軸方向に完全に同じ動きをすることはありません。
あくまで「似たような動き」を捉え、確率でトレードし、損失(予測が外れたら損切り)も許容した上でトータルで利益を積み上げていくことが重要です。

傾向(トレンド)が発生するメカニズム

チャート(レート)は世界中のトレーダーの心理によって動きます。
各国の通貨の価値は高いのか低いのか、世界中のトレーダーがそれぞれ分析し、通貨ペアとして上がるか下がるかを決めてトレードし、その瞬間の多数決により方向性が決定します。
方向性が決定すると、今度はどの価格帯で決済(利確・損切り)するか、増し玉・ナンピンするかなど、トレーダーの戦略も重なり、注文が一定のレートに集中し始めます。これがチャートに傾向(トレンド)として現れ、一定期間の間繰り返されます。
このように、「似たような動き」の繰り返しをテクニカル分析にて把握することで、利益を出す確率や利益幅を高めることが可能になるのです。

ファンダメンタルズ分析は必要?

その他、ファンダメンタルズ分析(経済状況や金融政策などを分析して相場を予測する方法)もあります。
ファンダメンタルズ分析は長期的な相場予測には必要ですが、売買タイミングや値幅を予測するには不向きなため、中長期的な視点で為替相場のトレンドを意識する程度でOKです。
例えば、アメリカ経済が活発になりインフレ傾向(金利上昇など)になったら、中長期的に(数ヶ月~数年レベルで)米ドル高(円安)方向にレートが動きやすい傾向になるため、米ドル/円はでロング(買い)中心でトレード戦略を立てよう、とかです。

ファンダメンタルズも為替チャートに反映されるため、長期時間足(日足・週足・月足など)を見れば過去の経済状況はわかります。むしろテクニカル分析の方が視覚的に時間と価格が見えるのでわかりやすいです。

ただし、ファンダメンタルズはこれまで(過去チャート)の傾向を完全無視し、いきなり激変する可能性があるので、おろそかにすると危険です。「〇〇ショック」など、世界情勢が大きく変わる(変わりそう)なニュースは常に意識しておく必要があります。
近年では「コロナショック」でしょうか。平時は値動きが少ない米ドル/円が、米ドル高・円安方向にかなり活発に動いています。日本政府の為替介入など、テクニカル分析が全く機能しなくなることが多々発生します。
その他、各国の経済指標発表時間や要人発言も同様に注意が必要です。スキャルピングやデイトレードの短期トレーダーは、この時間帯はトレードを控えるなどの工夫が必要です。

まとめ

・FXトレードで利益を出すためには「テクニカル分析」が必須
・テクニカル分析により、確率(トータル)で利益が出るトレードのみを行う
・ファンダメンタルズ分析は長期視点で知っておく程度で良い
・ただし、指標発表時や要人発言時は要注意

値動きは相場心理により「波」を打つ

下図に示すように、チャート(レート)は上昇/下降を交互に繰り返し、波を形成します。
赤①上昇 ⇒ 赤②下降 ⇒ 赤③上昇 ⇒ 赤④下降・・・のように、短期的にも上昇/下降を繰り返しますし、赤線全体(上昇)と青線全体(下降)でも波を形成しています。

なぜ波を形成するのでしょうか?
理由は「トレーダー心理が為替相場に影響を与えている」ためです。
下記はあくまでイメージですが、このようにしてチャートに波が形成されていきます。

■赤①
大口のトレーダーが大量の買い注文を行うことでレートが上昇します。
■赤②④
下記理由によりレートが下降します。
・大口のトレーダーの一部ポジションの利食い
・値ごろ感からの個人トレーダーの売り注文
・買いポジションを保有している個人トレーダーの利食い(売り戻し)
■赤③⑤
下記理由によりレートが上昇します。
・大口のトレーダーの買い増し
・今後上昇していくと判断した個人トレーダーの買い注文
・売りポジションを保有している個人トレーダーの損切り(買い戻し)
■青①
大口トレーダーが大量の買いポジションを利食いすることでレートが下降します。
■青②④
下記理由によりレートが上昇します。
・値ごろ感からの個人トレーダーの買い注文
・売りポジションを保有している個人トレーダーの利食い(買い戻し)
■青③⑤
下記理由によりレートが下降します。
・大口のトレーダーの買いポジションの利食い
・今後下降していくと判断した個人トレーダーの売り注文
・買いポジションを保有している個人トレーダーの損切り(売り戻し)

このように、チャートの波はその向こう側にいる相場参加者たちの心理(思惑)により形成されていきます。
波の起点は大口のトレーダーの参加により形成し、更なる伸びは個人トレーダーの参加により形成します。
勝つためには、赤①~③までに買いエントリー、青①~③までに売りエントリーを仕掛ける必要があります。それ以降でのエントリーは大口トレーダーや個人のプロトレーダーにカモにされてしまいますので、どこまで伸びる可能性があるのかをしっかり分析することが大切です。

赤①③⑤、青①③⑤のような伸びのある上昇波/下降波を推進波、赤②④、青②④のようにあまり伸びない上昇波/下降波を調整波と言います。

トレンドの種類

相場の傾向(トレンド)には下記のとおり3種類あります。

・アップトレンド(上昇トレンド)
・ダウントレンド(下降トレンド)
・その他(レンジ:トレンドが出ていない状態)

上図の赤線がアップトレンド、青線がダウントレンド、黒線がレンジです。
買い勢力が強い状況ではアップトレンドが出やすく、売り勢力が強いときにはダウントレンドが出やすいです。
その他売り買い拮抗しているときはレンジとなります。

勝率や利益幅を高めるならば、上昇・下降トレンド発生時(買い勢力・売り勢力どちらかが明らかに強いとき)のみにトレードを絞ります。
レンジ相場でのトレードは値動きが鈍化し、同じレート範囲を何回も行き来するのでなかなか勝敗が決まらず、利益も伸びません。

相場の7割がレンジ(傾向なし)、3割がトレンドと言われているとおり、利益につながるトレード機会はそんなにないという意識をしっかりと持ちましょう。

以下、詳細を説明します。

アップトレンド(上昇トレンド)

売りたい人(売り勢力)よりも買いたい人(買い勢力)の方が強いときに出る傾向です。
トレンド発生中は高値・安値が切り上げ続けます。
高値・安値の切り上げが終わるとトレンド終了です。

ダウントレンド(下降トレンド)

買いたい人(買い勢力)よりも売りたい人(売り勢力)の方が強いときに出る傾向です。
トレンド発生中は高値・安値が切り下げ続けます。
高値・安値の切り下げが終わるとトレンド終了です。

その他(レンジ)

レートの一定範囲内を行き来したり、高値・安値の切り上げ・切り下げが混じったりと相場の傾向が出ていない状態を総称してレンジと言います。
相場の7割がレンジ相場であり、このときにトレードしても、あまり値幅も勝率も稼げません。

順張りと逆張り

トレンドと同じ方向にエントリーすることを順張り、逆方向にエントリーすることを逆張りと言います。

一般的に、
・順張り:勝率が高く、利益幅が少ない
・逆張り:勝率が低く、利益幅が大きい
と言われています。

トレード戦略としては、基本的には順張り一択です。
トレンド方向に逆らってたら利益なんて出せないからですw
ではなぜ「逆張り」があるのでしょうか?
それは、「トレンド転換点」を狙うことを「逆張り」というからです。
ただし、このトレンド転換を狙う逆張りも、実は上位足のトレンド方向に対しては順張りである必要があります(下図参照)。

上図では短期足(左側のチャート)は下降トレンドですが、トレンドとは逆方向に買いエントリーをしています。一見「逆張り」ですが、実は長期足(右側のチャートの赤線)で見ると上昇トレンド中の調整波であり、推進波への転換点を狙ってエントリーしています。
この時のエントリー根拠は、紫色の水平線(点線)で直近高値ライン(サポートライン)であり、多くのトレーダーが意識している(買い方向にエントリーしようと思っている)ラインです。
このため、短期足は下降トレンドなので買いエントリーは逆張りですが、長期足トレンドに対しては順張りとなります。決して「無茶な逆方向」トレードではないことが分かります。
無茶な逆方向トレードは、短期的にも長期的にもトレンドの逆方向(トレンド転換点)にエントリーすることであり、当たればビッグな利益幅を取れますが、そんなチャンスは滅多にないのでほぼほぼ損切りを食らいます。
ですので、決して上位足(長期足)には逆らわない「順張り」をおススメします。

長くなったので、本投稿はここでおしまいです。次の項ではテクニカル分析の種類について説明していきます。